「野山の恵みをいただきまーす。 In さるふつ」
(猿払村)2007.5.13


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1.AM8:30−9:00
 あいにくの小雨模様の寒い天気にもかかわらず、元気一杯の子ども達が続々と集まってきます。会場の猿払村保健センター大ホールでは、あちらこちらで子ども達がふざけて遊び始めました。結局参加者は大人12人、子ども15人、幼児が2名。
2.AM9:00−9:30
 大雪山自然学校の鳥羽さんと若田部さんによる、アイスブレイクのゲームが始まりました。緊張気味だった子ども達も、すぐに熱中し始めます。途中で今日の班分けのメンバー発表。山班、海班、里班の3つのグループに分かれたのですが、「やったー海だ。」とか「里ってどこ行くの?」とか興味津々。その後グループ毎に分かれてのゲームを楽しみ、団結力もアップ。
3.AM9:30−11:00
 山菜取りの道具(高学年は専用のナイフ、低学年はハサミ)をもらって、各班ごとに車に乗って出発。各班それぞれ課題の山菜が決められています。「山班」は川の上流域でオオウバユリと行者にんにく、「海班」は海岸周辺で浜ボウフウとツリガネニンジン、「里班」は川の堤防や草地の脇でつくしとしゃく。それ以外にもできるだけたくさんの種類を取ってくるように指示されて、山菜の本を片手にみんな勇んで出かけました。

4. 私が同行した山班では、まずオオウバユリ探しから。図鑑片手にどれがオオウバユリかみんなで探してついに発見。スタッフから「オオウバユリは一枚の葉が出るために1年掛かります。この大きさになるのに10年以上掛かっているんだよ。」「オオウバユリは根を掘って食べるんだよ。昔アイヌの人たちはこれからデンプンをとって冬の食料にしていたんだよ。」などという説明を聞いていました。そのあと一人一つづつ根を掘ってみることにしました。最初は手が汚れるのを嫌っていた子どもも、一人が掘って「うわーこんなに大きいんだ。」という声を聞くと、みんな競争して掘り始めました。

5. その後、移動しながら行者にんにくも無事にゲット。後半はわいわい騒ぎながら、食べれそうなものを片っ端から収穫していました。エンゴサク、ヤチブキ、しゃく、にりん草、イラクサなどたくさんの山菜がありました。
6.AM11:00−11:45
 各班、収穫した山菜を抱えて、会場の保健センターに帰ってきました。それから新聞紙を広げて種類ごとに仕分け。その後、山菜講師の小俣さんから点数付けと説明がありました。課題の山菜を取ってくると10点。それ以外の山菜を取ってくると5点。ボーナスとして花が咲いている山菜だと10点。山菜以外の食べられない野草を取ってきてしまうとマイナス3点。毒草だとマイナス5点。
7.海班は慎重で、種類は少ないものの正しく山菜ばかりを選んで持ってきて高得点。一方で里班は種類はたくさんあるものの、トリカブトやバイケイソウや毒セリなど貴重な?毒草もたくさん取ってきてしまい低い得点。それぞれ小俣さんのちょっとした解説を聞きながら、みんな一喜一憂しながら楽しんでいました。
8.AM11:45−12:45
 調理担当講師の石崎さんの指導の下、料理が始まりました。猿払産カジカと山菜の味噌汁と山菜の天ぷらはスタッフが用意、子ども達は山班がオオウバユリの炒め物、海班が浜ボウフウの和え物、里班がつくしの煮物のテーマで料理します。この出来具合も得点になるために、あれこれ試行錯誤しながらも真剣です。それが一段落したところで、各自が用意してある酢飯と行者にんにくのしょうゆ漬けの巻き寿司を作って料理完成です。

9.PM12:45−1:30
 お腹も減って、ようやく食事です。普段おじいちゃんおばあちゃんが作った山菜料理は食べない子ども達も、自分達が採ってきて、自分達で作った料理は食べる食べる。課題の3点の料理も、子どもにとっては必ずしも美味しいわけではないのですが、みんなわいわいと試食しています。オオウバユリの根は、ユリ根の野生種ですから、ちょっと筋が多いもののデンプン質の食感で楽しめました。浜ボウフウは地元の人でもあまり食べないのですが、さすが高価な山菜だけあって香りが高く程よい苦味があって美味。つくしは袴を取って卵とじにしたのですが、正直美味しいわけではなく歯ごたえが楽しめるだけという感じでした。ほとんどの料理を完食して終了。

10.PM1:30−2:15
 大雪山自然学校の二人による最後の振り返り。班毎に模造紙を用意して、今日見てきたものを自由に書かせます。各自が思い思いに書いていく班、リーダーが中心になって地図を書いていく班など。内容も山菜の絵だけじゃなく、動物の糞とかナメクジとか小川とか、大人が思いもしないものが子どもの印象に残っているのが良くわかります。
その後、各自が思いついたものを一つだけ紙に書いて、それを持って丸く円になって、それが何と結びついているのか紐で結んでいきました。山菜だけじゃなく、山も川も海も動物も人も、いろいろなものが関わりあって、紐がぐちゃぐちゃになるほど絡まりあっているのを、楽しみながら目で見て実感してもらいました。
最後にみんなで記念撮影して無事終了しました。

【野山の恵みを いただきまーす。  In さるふつ】

春の野山を歩いて、山菜採りを楽しみます。
みんなで山菜を料理して食べながら、さるふつの自然の豊かさを実感します。
豊かな自然があるからこそ、漁業や酪農など、豊かな暮らしがあることを考えましょう。
この企画は「北海道子どもスローフード研究会」が主催し、「北海道スローフード・フレンズ帯広」の協力を得て実施します。お気軽にお申し込みください。

●日 時  5月13日(日) 9:00−14:00
   8:30  受付
   9:00  開始、内容説明等
   9:30  山菜取り
  11:30  調理&昼食
  13:00  振り返り
  14:00  終了
●場 所  猿払村の野山、猿払村生活改善センター
●集合場所  猿払村生活改善センター
       (猿払村鬼志別東町1  猿払消防署となり)
●講 師  鳥羽 晃一(大雪山自然学校)
      他 数名
●参加費   大人800円、子ども400円
●持ち物   軍手、長靴、エプロン、タオル、タオル、ゴミ袋、食器(お皿、お箸、お椀など)、飲み物

●主 催  北海道子どもスローフード研究会
●協 力  北海道スローフード・帯広 
猿払子どもエコクラブ(代表 小泉浩)
●参加申し込み   5月8日締め切り
      猿払村役場 協働町作り推進課(01635−2−3133)  久保田まで

●この活動は、子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)の助成金の交付を受けて行っているものです。


 
※写真の無断使用は固く禁じます。
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